今日は、「蛇の素描」第27詩節の終わり(270行目)まで、読みました。脚韻や音の特徴が物語を作っているという点について触れました。第24詩節ではombreが支配的ですが、ここでは知恵の木がイヴの裸体に影ombreを落とします。第25詩節では-brの震える音や鼻母音が支配的ですが、ここではイヴの身体が震えて動き出します。続く第26詩節ではpasの脚韻が-osesの脚韻と交韻をなして現れますが、ここでイヴはまさに歩みpasを踏みだしています。第27詩節では知恵の木の勝利が-ssanceという脚韻で響きます。蛇によるイヴの誘惑がここに完了し、第二部が終わります。あとは蛇が木に呼びかける第三部(第28〜31詩節)を残すのみとなりました。来週で読み終える予定ですので、予習をどうぞよろしく。