今日は、第21詩節の終わり(第210行)まで、読みました。蛇がイヴを誘惑しているシーンが続きます。音の工夫が非常に濃密な部分です。文字で見ているだけではわかりにくいことが、音のレベルでは明快なことが時々起ります。たとえば、第18詩節の3行目の「エ・レーヴ」は「エレーヴ」、つまり生徒(この場合は女生徒)という音がはっきり聞こえます。イヴは、蛇の狡猾な教説(システム)に大人しく耳傾ける「女生徒」というわけです。このほか、脚韻の遊戯やそれがもたらす効果については、モネスティエの注に詳しく説明されている通りです。次回も詩節四つ分は進む予定です。予習をよろしく。