今日は、p.463の空白部以下の第一段落の終わり(renonciation totale)まで、読みました。物理や数学の才能をさらに発展させることなく、夜空の恐怖を文章に紡ぎ、一切への絶望を語る男。その文章の美しさと、その男の「完全な自己放棄」(パスカルの「メモリアル」のなかの一句)とは両立するはずがない、調和のとれた文はそれを書く主体の自我の現れのはずだ、と、ヴァレリーは考えます。パスカルの文章表現行為には何か怪しいものがある、とヴァレリーは疑っています。毎回2頁ほど読むペースで進みましょう。一応p.467の最後まで予習をよろしく。