今日は、まず「惑わすもの」のこぼれ話として、ヴァレリー宛ての手紙に記されたジッドによる「替え歌」を紹介しました。そこには単にユーモラスな模倣の遊びだけでなく、ある若者へのジッドのより親密な思いも含まれているようです。続いて、「偽りの死せる女」を読みました。これも明らかにマニエリスム的な詩でした。前回と今回読んだ三つの短い詩は、二つの長い詩のあいだに置かれた幕間狂言のような軽さを孕んでいると言えるでしょう。最後に「蛇の素描」の解説を二段落分、読みました。次回は解説文の残りを読み、本文に入る予定です。三詩節分ほどの予習をどうぞよろしく。