今日は、プレイヤード版のp.460の終わりまで、読みました。まず、パスカルの問題の断章(「この無限の空間の永遠の沈黙は私を恐怖させる」)について、ミシェル・ル・ゲルン版(フォリオ)の注を紹介しました。この注によると、パスカルのこの断章の「私」は、はたしてパスカル自身なのか、それとも、パスカルが反駁しようとした自由思想家なのか、はっきりしないということです。ヴァレリーはこの「私」をパスカルと同一視して、その前提で批判を進めています。宇宙観の比較対象として、まず古代ギリシアピタゴラス教的宇宙観、そしてユダヤ教のそれを紹介したうえで、パスカルの宇宙観を批判しようとしています。次回も予習をどうぞよろしく。