今日は、p.797の上から3行目まで、読みました。p.796で、精神の生活そのものの愛好家は、精神の外的産物(著作や作品など)よりも、精神の運動そのものを見るのを好む、という部分は、ヴァレリーの1895年の評論「レオナルド・ダ・ヴィンチ方法序説」のなかの表現とほとんど同じです。精神の内部のドラマは波瀾万丈で、とても面白いのに、これまで文学はこのテーマに冷淡だったとする論の流れも、若い時の文章の内容とほとんど変わりません。違うのは、この1937年の演説「デカルト」の聴衆が、共和国大統領や文部大臣や一流の哲学者たちである点でしょう。ヴァレリーの変わらぬ持論が、公的な栄誉を与えられた言説として日の目を見ている様子には、何か感慨深いものがあります。来週も続きを読みます。予習をよろしく。