今日は、ワルゼールによる「帯」の解説の残り部分を片づけてから、次の詩「眠る女」に入り、モネスティエによる冒頭の説明を読みました。他のテクストを引いてきて、それとの比較で論を展開するというやり方は、対象を客観化してくれるので、非常に安定したよい方法なのですが、今回の「帯」の解説については、やや説得力に欠けるように思われます。引いてきたテクストが、テーマ的に、対象テクストのそれとは重ならない点に、無理があるようです。この詩については、強引に他のテクストに引きつけて、寓意的な解釈に深入りするよりも、素直な叙景的抒情詩として享受したほうがいいように思われます。続く「眠る女」も基本は叙景です。次回、じっくりと読んでみましょう。予習をどうぞよろしく。