今日は、「歩み」を、ひととおり読んでみました。2行目の「サントマン、ラントマン、プラセ」というところは一歩一歩進んでくる「歩み」の擬態、つまり模倣的諧調でしょう。接吻の実現よりもむしろ、それに至るプロセス(待機)の幸福を描いた詩、日常のなかの小さな幸せを描いた抒情詩というのが基本的な枠組みです。それにプラスして、この詩が「ポエジー」の直後に置かれていることのメタポエム的効果というのも当然あるでしょう。小さなシアワセの詩に、詩想(霊感)の訪れへの期待の物語を重ねても、何の問題もありません。次回は、ワルゼールのコマンテールを読んでみます。予習をよろしく。