今日は、プルーストの『失われた時を求めて』から「スワンの恋」のシーンを読みました。物語の構造は前に読んだマドレーヌ体験のところと似ています。それにしても、物語の展開はスピーディで、しかも滑稽、それでいて鋭い心理分析に満ちていて、とても味わい深い部分です。男を手玉にとるオデット、「逃げ去る女」を追いかけるうちに恋の病に陥っていくスワン。今日読んだところでは、恋する男スワンのかわいい姿がじつに印象的でした。さて、次回はココット(高級娼婦)つながりで、コレットの『シェリ』を読みます。お配りしたプリントの予習をどうぞよろしく。