前期最終回の今日は、ヴァレリーの「レオナルド・ダ・ヴィンチ方法序説」の第二十段落の終わり(プレイヤード版1172頁の下から8行目)まで、読みました。第十九段落では、「思考の難易度」のようなものが考えられていました。また、第二十段落の欄外注の言葉――「思考とは無秩序から秩序への移行の試みに他ならない。思考には無秩序という契機と秩序というモデルが必要である」――はシンプルですが印象的な言葉でした。さて、奇妙でありながら活き活きとした力を湛えたこの散文とのつきあい、後期も続きます。関心のある方は、夏休み中、全体に目を通しておいてくだされば幸いです。後期のこの授業は10月2日(水曜日)の開講を予定しています。時間帯は2コマ目、教室は416となりますので、ご注意ください。それでは、皆さん、どうぞよい夏休みをお過ごしください。