今日は、「序説」の第18段落を読み、拙論「同一化原理をめぐって」のうち重要な資料――ポーの原テキストと「同一化原理」と題するヴァレリー1893年の断章――について解説的な紹介を試みました。プレイヤード版1171頁の原注部分の解釈は、学生の皆さんの鋭い指摘のおかげで、だいぶスッキリした感じがします。レオナルド的な精神においては、物質的なオブジェへの同一化は、生命体への同一化と比べて、少しもabsurdeではないということ、むしろ、想像力の活性が刺激されて、自由な〈連合〉が行われ、豊かな想像力の生活が営まれているということを言いたい流れなのでしょう。授業は来週で終了となります。予習をよろしく。