今日は、『魅惑』の第三番目の詩「円柱の歌」に入り、第五詩節の終わり(全体の20行目)まで、読みました。歌う円柱たちという表象は、ヴァレリーにおいてよく見られる「建築と音楽の深い親近性」を示す具体例のひとつです。もちろん、円柱が実際に音を出すわけではありませんが、想像界で、音楽の効果と同じ効果を発揮するということでしょう。円柱たちが優美な女性たちとして擬人化されたこの詩の醸し出す雰囲気は実に伸びやかです。来週は最終回となります。できれば、ひととおり最後まで読みたいと思いますので、予習をよろしく。
 本日、レポートについてお知らせしました。念のため、ここにも記しておきます。
 課題:フランス詩一篇について、原文・自訳を掲げたのち、解説せよ。
 分量:原文・自訳を除いて、2000字程度。多少の増減は許容。
 期限:2013年8月6日(火曜日)17時。今井研究室入口レターボックスまで。