今日は、ボードレールの『パリの憂鬱』の第14篇「年老いた大道芸人」の75行目まで、読みました。この散文詩の全体は89行ですが、「年老いた大道芸人」が登場するのは46行目以降です。つまり、前半は祭りの賑やかな明るさが、いわば、背景として、十分に描かれます。そのうえで、賑やかで明るい世界とは対照的な、暗く悲惨な人物が文章の舞台前面に置かれます。このコントラストは非常に効果的です。次回は、残りを読み、そのあとは、第23篇「孤独」を読みます。プリント(4枚)を配付しました。欠席された方のため、私の研究室入口に残部を入れておきますので、お取りください。では、また来週。