今日は、「曙」の最後まで、読みました。観念の圧力に対抗して、身体の感覚を開放することで詩の言葉に近づこうという動きが、イメージ豊かな言葉で描かれていたように思います。最後の「希望」のイメージは、モネスティエの「ニンフ」から鈴木信太郎の「白鳥」まで、いろいろ喚起するようですが、最後の行の、底なしの泉を泳ぐ「足指」の震えという感覚描写は、その不安定さゆえに、宙づり感があって、目覚めた感覚の効果を持続させるようです。少し急ぎ足でしたが、テクストの表層を読み終えました。もろもろの「解釈」はひとまず措き、次回は「プラタナスに」の読みに入ります。さしあたって36行目まで、予習をよろしく。