今日は、「序説」の第九段落の終わり(プレイヤード版p.1162の10行目)まで、読みました。「思考のもろもろの操作についての意識」、「それらの本性について人が下す判断」、「(思考対象を変化させることができる)能力についての認識」、これらはいずれも思考についての思考という、いわばメタ意識を表す表現です。ヴァレリーは、このようなメタ意識の境地の重要性を繰り返し強調しています。次回は、そのメタ意識において、経験されることがあるかもしれない「極限」の話です。このあたり、少し神秘的な雰囲気が漂いますが、とにかくヴァレリーの文章を追いかけていきましょう。