今日は、バルザックの『ゴリオ爺さん』から三つのシーンを取り上げて、読みました。この小説の主人公は二人いて、ひとりはタイトルにある「ゴリオ爺さん」、もうひとりがラスティニャック青年です。授業では、うぶなラスティニャック君に世間での成功のための知恵を授ける二人――ボーセアン夫人とヴォートラン――の処世指南のシーンと、有名なラストシーン(ペール・ラシェーズ墓地の上からパリの街に向かって「さあ今度は、おれとおまえの勝負だ!」と宣戦布告するところ)を扱いました。先週読んだ『赤と黒』と同じような文章の勢いを感じます。関心のある方は是非、全体をお読みくださいますよう。