今日は、p.1251の上から4行目まで、読みました。音の感覚や色彩感覚と同様に観念感覚というものがあり、音楽家や画家になる才能と同じように哲学者になる才能というものもあり、今や、哲学者の才能を持つ人は、真理やら実在やらの追求ではなく、観念の秩序を創造する自由を持つべきだ、とヴァレリーは言います。その後の議論も、哲学者は言語の芸術家であり、後世に残るのは芸術作品としての著作である、という見方で一貫しています。一方、そうしたいわば職業的な哲学者の話から、p.1250の下で焦点が変化し、いわゆる哲学者の範疇に収まりきらない人びとの話が始まり、その典型としてレオナルド・ダ・ヴィンチの名前が登場します。テクスト全体の半分近くになってようやくヒーローの登場です。それでは、また来週。