今日は「眠りの森で」(1891年版の題名は「眠りの森の美女」)をひととおり読んでみました。ひたすら眠る姫の描写が、眠りを妨害して目覚めを誘発する可能性のあるものたちを列挙しながら行われています。第三&第四詩節でtes/taが出てきますが、これは姫への呼びかけです。話者はここで、眠れる姫に、かなり接近している感じがします。全体としては、さまざまな音や風や光の刺激にもかかわらず眠り続ける姫のイメージが強調され、また特に後半では、そんな姫の眠りを邪魔してはいけないとエコーや薔薇に呼び掛ける命令法が印象的です。次回は解説をざっと眺めてから、次の詩篇「皇帝」に入ろうと思います。