今日は「水浴」(あるいは「水浴する女」)のテクストをひととおり最後まで読んでみました。泉の丸い水面のイメージ、そこに映る青空や森のイメージ、アップに巻いて結った豊かな金髪のイメージ、うなじと首のイメージ、などなど。詩の言葉から活き活きとしたイメージの数々が湧いて出てきます。後半の二つのテルセのコントラストは印象的でした。一方の腕は水面下のネガティヴな不定形の世界を、他方の腕は水面上のポジティヴなフォルムの世界を表しているようですが、この対比は、この時期(1892年夏頃)の青年ヴァレリーの精神的な緊張感をも映し出しているかもしれません。来週はホワイティングさんの注釈を読む予定です。