レポート課題をアナウンスしました

 今日は、「オルフェウス」をめぐるホワイティングさんの注釈のうち、p.47からp.50まで、論の展開を丁寧に追ってみました。論文を読むのは結構疲れますが、documentation(引証=証拠資料の提示)の手際や、問題意識の流れを観察すると、いい勉強になります。今日のところでは、p.48で紹介されているベモルの指摘(ヴァレリーがcompositionを追求して結局放棄した詩は「夕べの豪奢」ではという推測)は実質的で、この指摘を延長して、ヴァレリーにおけるcompositionの意味と「夕べの豪奢」の徹底した分析を行えば、それは本格的に実質的な研究として意味を持つでしょう。来週は、残りをざっと述べてから「ヴィーナスの誕生」(1890年版では「水から現れ出る女」)を読み、注釈にも目を通す予定です→今日配付したプリントの残部は研究室に置いてあります。
 なお、本日、授業のはじめに、レポート課題について、アナウンスしました。力作を待っています。
課題: フランス語のソネット一篇について、原文・自訳を掲げたのち、解説せよ。
分量: 原文を除いて、全体で2000字程度、多少の増減は許容とする。
期限: 2011年8月9日(火)17時(締切厳守)。今井研究室入口レターボックスまで。