今日は、p.87のベネゼ氏の発言の前まで、読みました。p.86ですが、発明や新しさは、その準備がいかなるものであれ、それ自体としてはインスピレーションに他ならないと主張するパロディ氏と、素朴な制作とそうでない制作とのあいだにある大きな違いを強調するヴァレリーとで、議論の焦点がかみあっていないようです。ヴァレリーの言葉を受けて社会学者のルノワール氏が、メラネシアの未開人における見事な彫刻の例をあげて、未開人と文明人のあいだに大きな差異はないのではないか、と主張しています。ルノワール氏の発言の最後のところで、ルナンについて言及されていますが、ここは意味が不明瞭です。無限と創造の話の具体例として引かれているのですが、ルナンの著作に親しまないとイメージがわかないところかと思われます。解釈の難しい部分はどうしても残りますが、めげずに読み進めていきましょう。それでは、また来週。