今日は、1941年のヴァレリーのエッセー「ベルト・モリゾについて」の読みに入り、p.338の下から8行目まで、読みました。堅実なブルジョワの家庭に突然芸術家が生まれる現象を印象的に語った冒頭部のあと、ヴァレリーは、1839年と1845年のあいだに相次いで生まれた印象派画家たちと象徴派詩人たちの名前をあげ、中世末以来のフランスがうみだしたもっともオリジナルなものを、彼らが残したと絶賛しています。文化史的なわかりやすい見通しを描いたテクストとして、このエッセーはとても教育的です。授業の終り、少し駆け足になってしまいましたので、来週はもう一度、印象派・象徴派の、対ロマン主義や対新古典主義との関係をめぐる部分を復習してから先に進む予定です。どうぞ、十分な予習(とくにテクストを何度も音読練習してくること)をして臨んでください。では、また来週。