今日は、マネ論の続きを、p.1357の最後まで、読みました。ゾラとマラルメの対比です。一番強烈なのは『ドガ ダンス デッサン』でも触れられる有名なエピソードですが、このマネ論ではさすがにヴァレリーも直接触れることは控えています。ジャルティ先生が脚注で紹介している、merdeかdiamantか、というこの対比が、ゾラとマラルメの対比の重要なポイントになっていると思われます。ところで、前回の復習をしていて気づいたことですが、p.1356のボワローの引用について、ヴァレリーはボワローの詩句の形式を模倣しながらパラフレーズ的引用をしていました。オリジナルの形式を真似ながら説明的引用をするというのは詩人ヴァレリーの面目躍如たるところと思われます。では、また来週。