最終回

 今日は、p.152の終わりまで、読みました。ヴァレリーのデビュー評論『レオナルド・ダ・ヴィンチ方法序説』初版、無事、読了です。今回、ミシェル・ジャルティ編によるリーブル・ド・ポッシュ版ヴァレリー作品集の第一巻所収のテクストを読んだわけですが、個人的には、これまで、1930年の欄外注を併記したテクストに、いかに強く支配されていたかということを痛感しました。1895年のテクストに素直に向き合うと、明快に浮かび上がってくる訴求力のようなものが、欄外注併記版だといくらか低減されてしまうように感じますが、これは集中力の問題かもしれません。とにかく、新版ヴァレリー作品集の威力を感じた一年となりました。皆さん、比較的まとまった時間がとれる(かもしれない)この2〜3月に、まとまった読書ができますことを願っております。