今日は、ゾラの『居酒屋』を読みました。前回からの続きで、特に19世紀後半の小説の特徴といえる描写について、絵画との関係を考えながら、ゾラのテクストを詳しく見ました。色彩、光、におい、触感など、感覚に訴える表現がじつに多く、印象派絵画との親近性が明らかでした。nappeという語の頻用も、空間の《見える化》のための表現のひとつでしょう。さて、次回は、ゾラやマネとも親交があった詩人マラルメの特に若い頃の詩をいくつか読んでみます。予習をどうぞよろしく。