開講しました!

 前期に引き続き、ヴァレリーの詩集『魅惑』を読んでいきます。今日は、「風の精」と「惑わすもの」をざっと読んでみました。前期に読んだ「アポロンの巫女」はかなり長い詩(230行)でしたが、そのあと、小品が三つ続きます。「風の精」と「惑わすもの」はいずれも5音節の小詩である点、また、軽快で遊戯的な味わいを含んでいる点が共通していて、いわば二篇で一対の関係にあるといえます。来週は「偽りの死せる女」を読んでから、後期のメインとなる長い詩(全310行)「蛇の素描」に入ります。導入部の解説と最初の二詩節ほどの予習をよろしく。