今日は、「友情の森」をめぐるホワイティングさんの注釈を丁寧に追ってみました。ヴァレリーにおける友情のテーマはかなり重要で、ジッドやフルマンとの手紙がたくさん引用されていました。たとえば、p.90で引用されている1891年11月のジッド宛てのヴァレリーの手紙は、テレパシーのような人格同一化の夢を語っていて、ほとんど神秘的です。極端に神秘的な合一の夢はやがて放棄されますが、友情がヴァレリーのキーワードであることは生涯変わりません。さて、今期もそろそろ終わりが見えてきました。レポートの課題は、前期と同じく、以下の通りとします。力作を待っています。
 課題: フランス語のソネット一篇について、原文・自訳を掲げたのち、解説せよ。
 分量: 原文を除いて、全体で2000字程度、多少の増減は許容とする。
 期限: 2012年1月24日(火)17時(締切厳守)。今井研究室入口レターボックスまで。