今日も「エレーヌ」の続きです。先回、ひととおり読みましたが、今回は、「紡ぐ女」に続いて「音節計算」の練習をしてみました。アレクサンドランはとにかく(行末の無音のeを除いて)合計12音節になればよいわけです。合計12になるように、「母音融合」などが起こることに注意し、この際、慣れてしまいましょう。音節計算は慣れると簡単明瞭ですが、実際の朗読におけるリエゾンの問題はそう簡単ではないように思われます。ミルネールの『韻文朗唱法』(Dire le vers)などのアドバイスを、そのうちまとめて、基本線だけでも示せればと思います。今日は、そのあと、ホワイティングさんの注釈をざっと紹介しました(p.39の上から5行目まで)。次回は、残りに少し触れてから、三番目の詩「オルフェウス」を読みます。『旧詩帖』版と1891年の初版ではかなりの異同が見られますので、両方のテクストを読んでおいてください。それから、ソネットの形式について基本的な話をさらに追加する予定です。ではまた来週。